百瀬、こっちを向いて
高校時代に短編集で読んで以来、大好きな話。
映画は私の好きな小説のラストシーンを入れてくれなかったのが残念だけど、河原町の空いた映画館であの子と初めて映画を見たからいい思い出。
田辺くんの怪物の話も、神林先輩のホオズキの話もすごくいろんなタイプの強さとしたたかさが感じられて好き。
したたかってネガティブな言葉に聞こえるけど、「強か」って書くの、したたかにしなやかに生きなさい。
、、、と高校の卒業式でのたまった担任のU先生、私たちはまさかあなたと学年主任がW不倫の上、再婚するとは思ってもいませんでした。
でもあなたの存分に余すとこなく強かなところ、私は嫌いじゃなかった。
話が逸れてしまったけど、この本のラストシーンは最高、ぜひ映画で早見あかりがキリッと振り向いたシーン入れてほしかったな。
百瀬、こっちを向いて。
おそるおそる話しかけると、彼女は野良猫のような目で僕を振り返った。